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息子が東大に合格した教育費貧乏にあえぐ母のブログ

中学受験に反対だった夫が応援してくれるようになった理由

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我が家の息子達2人は中学受験し、私立中高一貫校に進学しました。
息子達が小さい頃から中学受験すると決めていた訳ではなく、受験に至るまで様々な事がありました。
夫も私も公立中高出身で、中学受験を経験していません。
特に夫は最初は中学受験に反対でした。

そんな我が家がどうやって夫の反対にも負けずに中学受験をすることになったのか、お話ししたいと思います。

住んでいる場所がたまたま中学受験率が高かった

今の家には、長男が幼稚園年長、次男は幼稚園前に引っ越してきました。
整然とした街並み、緑の多い環境、都心までの距離など、限られた予算の中で我が家にとっての通勤や子育ての条件に一番合う場所だったことから選びました。
当時はそれほど教育熱心だった訳ではなく、当然中学受験など全く考えていません。

長男が小学3年生時に通っていたパズル道場から中学受験講座の案内をもらってきて初めて、中学受験という選択肢があることを意識付けられたのです。
どうやら、中学受験をするなら小学校3年生の2月から勉強をスタートさせるのが一般的なようなのです。
パズル道場の中学受験講座はこれから初めて開校するということで、今の段階では受験するかどうかは分からないけれど勉強は無駄にはならないし取り合えずやらせてみるか、という軽い気持ちで始めたのでした。

改めて周りを見渡すと近所には学習塾が多いし、地元の小学校6年生の3分の1は受験するということも聞き、中学受験率が高い地域だということが分かりました。

中学受験に関して先輩ママにリサーチ

ちょうどその頃、近所にアルバイトに行くことになりました。
短期の仕事なので、働きに来ている人は同じ地域に住んでいる方ばかりです。
我が家の息子達よりお子さんが大きい方が何人かいたので、中学受験のことを聞いてみました。

すると、上のお子さんが受験した方は当然下のお子さんも受験させるようでしたし、受験をしなかった大きなお子さんがいる方は受験をしなかった事をかなり後悔していたのです(もう大学生と高校生でした)。
受験率が高い地域なので優秀な子は抜けてしまい、小学校の時は優秀だったのに公立中学に進んだらあまり勉強をしない子と仲良くなって遊んでばかりになってしまったというのです。
高校受験も大学受験も上手くいかなかったので、中学受験をさせていれば違った結果になっていたに違いないということでした。

また他の方からは、比較的女子は男子に比べ中学受験率が低いので、優秀な女子が公立中学校にたくさん進み上位はほとんど女子で占められてしまうということを聞きました。
公立中学の内申の付け方には字が汚かったり先生に反抗的だと点数が低くなる等、男子(特に我が子)には不利ではと思える事例をたくさん聞きました。

上位の公立高校を狙うには、内申を取らなければならない。
でも、周りの状況を見て上手く立ち回ることは男子では難しい。

では私立高校を狙えばいいという考え方がありますが、最近は中高一貫校が増え、高校から募集を行っていない所や募集しても中学ほど枠がない所がたくさんあります。

中学受験を経験しなかった方からの「もし状況が許せば絶対に中学受験をした方がいいよ」というアドバイスがダメ押しです。
自分自身が幼い頃、中学受験をしたかったのにさせてもらえなくて悔しい気持ちもありました。

諸々の話から、私の中では中学受験をした方がいいという結論に至りました。

大変だった夫の説得

中学受験をさせようと決めてから、すぐに受験準備に入れた訳ではありません。
中学受験など一部の特別な人がやるものだと思っている古い考えの夫を説得するのが大変だったのです。

その頃は夫の仕事が大変で、まず中学受験をするかどうかの話をすることもためらわれるような状況でした。
事あるごとに「早く会社を辞めたい」と言っていたので(今でも言っていますが)、教育費がかかる中学受験に絶対反対することが分かっていました。
だから、最初は夫に相談せず自分のパート代で受験講座に行かせていたんです。

しかし、いつまでも隠し通せるものではありません。

まず、いきなり中学受験をしたいと言うのではなく、先輩ママから聞いた今の地域での公立中学の実情と高校受験の大変さを事あるごとに話すようにしました。
夫が子供の頃住んでいた地域は中学受験をする人はほとんどなく、小学校を卒業すれば公立中学に進学するのが当然と思っているからです。
自分の時代の古い固定観念を消してもらうことから始めました。

少し聞く耳を持ってくれるようになった時点で、息子を受験講座に行かせていることを話しました。
息子が勉強を頑張っている姿を見て、少しずつ夫の心が動かされていくのが分かりました。

夫は夫で、会社の同僚からも中学受験の情報を仕入れてきました。
そこで、首都圏では中学受験は特別なことではなく、むしろ当たり前の事らしいと感じたようです(何と同僚のお子さんたちは、ほとんどが中学受験を経験しているかこれからする予定だったんです)。

ある時、長男が突然「俺は早稲田に行きたい」と言い出しました。
長男の模試の結果もそこそこ良く、早稲田中学の説明会や文化祭に一緒に行って良い印象を持ち、夫が少しずつ受験に対して前向きに考えてくれるようになりました。
公立中学との環境の違いを実際に感じたからです。
中学受験をするならパズル道場の受験講座では難しいと考え5年生の6月末で辞め、夏休み後半から(早稲田中学に強い?)早稲田アカデミーに行くことにしました(辞める時に先生に挨拶に行ってくれたのは夫です)。

その後志望校が変わりましたが、無事に夫の協力のもと中学受験に向けて動き出すことができたのです。
夫は社会(特に歴史)が得意なので、自分で問題を作って息子に解説するまでになりました。
志望校の説明会などは、よく夫婦で参加しました。
何と、その後の外部会場での模試は全て夫が付き添ってくれました。
本番の受験でも、一部は夫が付き添ってくれましたよ。

段階を踏んで、徐々に説得できたのが良かったのだと思います。

中学受験に反対する夫の理由と対策

中学受験に反対する夫は、大きく次の理由があると思われます。

①自分が中学受験をせずに人生が上手くいっている
②中学受験の事をよく知らない

夫は②であり①の逆パターンでもありました。
どういうことかというと、まず親が教育熱心ではなかった為に中学受験の事を知らず、十分な教育環境を与えられなかった為に上手くいかず現在も学歴で苦しんでいる(と本人が思い込んでいる)ということです。

まず中学受験というのはどういうものかを知り、知った後で自分も中学受験をしていればもっとましな学歴→もっといい人生だったのではないか、と思ってしまったのです。
だから、情報を丁寧に教えてあげることで息子達の中学受験の説得は上手くいったのです。

①の理由の場合は、説得が大変かもしれませんね。
中学受験しなくても上手くいっているのですから、必要ないと思われても無理はありません。
でも、公立の現状を丁寧に説明して納得してもらうしかないのではないでしょうか。

その他、反対される理由として考えられるのは

③お金がかかる
④小学生の子供に過度な勉強を強いることへの抵抗感

などでしょうか。

③に関しては、ご家庭により様々なので何とも言えません。
我が家の場合は生活費だけを考えると幸い夫の収入だけで賄えましたので、私は週に4日のパートをして塾代を工面していました。
あまり働きすぎると息子の勉強のケアをする時間と精神的な余裕がなくなるので、このぐらいがバランス的にギリギリのラインでした。
もし生活費が何とかなるなら、母もぜひ塾代くらいは働いて稼ぎましょう。
そうすれば、少しは説得の材料になります。説得せずとも行かせられます。
節約することも忘れずに。

④に関しては、私は小学生に勉強させることが可哀想だとは全く思いません。
次男は入塾時期が少し遅く5年生からでしたが、塾に行っていなかった時期に何をしていたかというと、同じく塾に行っていない友人とゲームばかりしていました。
勉強していないからといって野山を駆け回って遊んでいるというのは昔の話。
今の子はゲーム三昧です。
それに受験せずに公立中学に進むと、勉強以外に生活態度や部活、あらゆる点から内申点を気にしないといけないという精神的に辛い現実が待ち受けています。
どのみち数年後には勉強に力をいれないといけない時期になるのですから、それが少し前倒しになったところで可哀想と言えるのでしょうか。
また、中学受験をするからといって勉強だけの生活になる訳ではありません。
工夫次第で何とでもなります。
我が家の場合、受験勉強中もお出かけや家族旅行を楽しみました。
志望校候補の文化祭や体育祭を見に行ったり、キャンプに行ったりしました。
長男が5年生の夏には、海外旅行まで行きましたよ。
中学受験を子供本人が嫌がっているのを無理強いするのは可哀想ですが、そうでないなら受験するという機会を与えられない子供の方がよほど可哀想だと思います。
中学受験勉強で本当に大変な時期はそれほど長くはありません。

まとめ

あんなに頑なだった夫も、長男が頑張っている姿を見ると応援したくなったのでしょう。
私の息子に対する指導の仕方にまで口を出すくらい熱心になりました。

中学受験に反対している夫を説得するには、公立中学や高校受験の現状を丁寧に説明し、子供自身が中学受験を望み勉強を頑張っている姿を見せることが一番だと思います。

我が家も中学受験で教育費貧乏家庭になってしまいましたが、中学受験したおかげで息子が東大に進学できたと思っているので後悔は全くありません。

中学受験に反対していた夫を説得できて、つくづく良かったと思っています。